「アンピール新町」では、新町に住まう誇りと美意識を肥後象嵌に託し、
明治7年(1874年)の創業から、新町で肥後象嵌を代々作り続ける「肥後象嵌 光助」に制作を依頼。
熊本城を思わせる黒をベースに純金の桜の花が映える重厚かつ精緻な意匠は、
桜の名所としても知られる熊本城の城下町の由緒、
武家屋敷と町家が混在し、伝統の技を脈々と受け継いできた新町の粋を表現しています。
地鉄にタガネで細かく布目状の溝を刻み、型抜きした純金や金線を打ち込んで細工する象嵌技法。
約四百年の伝統を誇る肥後象嵌は、江戸時代、刀の鐔や小柄に施され、武士にとってダンディズムの象徴といえるものでした。